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フリーランスが経費にできるもの・できないものを勘定科目別に整理。家事按分の目安や判断基準もまとめています。
フリーランスの経費とは、「事業の売上を得るために直接必要な支出」のことです。
経費として認められるかどうかは、次の2つの条件を両方満たすかで判断します。
逆に言えば、プライベートの食費や趣味の買い物は、たとえ領収書があっても経費にはなりません。
経費に「上限額」は法律上ありません。 ただし、売上に対して経費の割合が高すぎると税務調査の対象になりやすいとされています。 一般的にフリーランスの経費率は売上の30〜50%程度が目安です。
なお、税金の全体像については「フリーランスの税金まとめ」で解説しています。 この記事では「何が経費になるか」の判断基準と勘定科目別の一覧に絞って整理します。
フリーランスが使う主な勘定科目と、具体的な経費項目を一覧にまとめました。
インターネットや電話など、業務に使う通信関連の費用です。
| 経費にできるもの | 具体例 | 家事按分の目安 |
|---|---|---|
| インターネット回線 | 光回線の月額料金 | 使用時間比(40〜60%) |
| 携帯電話料金 | スマートフォンの月額料金 | 業務利用割合(30〜50%) |
| サーバー・ドメイン代 | レンタルサーバー、独自ドメイン | 事業用100% |
| 切手・郵便料金 | 書類の郵送、レターパック | 事業用100% |
自宅とオフィスの兼用でインターネット回線を使っている場合は、業務に使う時間の割合で按分します。
業務のために移動した交通費です。
| 経費にできるもの | 具体例 |
|---|---|
| 電車・バス代 | 打ち合わせへの移動、ICカード利用分 |
| タクシー代 | 深夜の帰宅、重い荷物がある場合 |
| 高速道路料金 | 取材・出張時のETC代 |
| 駐車場代 | 業務先での時間貸し駐車場 |
| 出張時の宿泊費 | ホテル代(業務目的に限る) |
通勤費は、自宅が事務所を兼ねている場合は発生しないため注意してください。 ICカードのチャージは「利用明細」を残さないと、経費として認められにくくなります。
10万円未満(青色申告の場合は30万円未満も特例あり)の備品・消耗品です。
| 経費にできるもの | 具体例 |
|---|---|
| 文房具・事務用品 | ペン、ノート、ファイル |
| PC周辺機器 | マウス、キーボード、USBメモリ |
| ソフトウェア(10万円未満) | セキュリティソフト、画像編集ソフト |
| 名刺 | 印刷代 |
| インク・トナー | プリンターの消耗品 |
10万円以上のパソコンやカメラは「消耗品費」ではなく「工具器具備品」として固定資産に計上し、減価償却の対象になります。 ただし、青色申告をしている場合は30万円未満の資産を一括で経費にできる「少額減価償却資産の特例」が使えます(国税庁:少額減価償却資産の特例)。
事務所や作業場所の賃料です。
| 経費にできるもの | 具体例 | 家事按分の目安 |
|---|---|---|
| 自宅兼事務所の家賃 | 賃貸の月額家賃 | 面積比(20〜40%) |
| レンタルオフィス | 月額利用料 | 事業用100% |
| コワーキングスペース | ドロップイン・月額プラン | 事業用100% |
自宅を事務所として使う場合は、作業スペースの面積比で按分するのが一般的です。 たとえば60平米の部屋で15平米を仕事部屋として使っているなら、按分率は25%になります。
電気・ガス・水道の料金です。
| 経費にできるもの | 家事按分の目安 |
|---|---|
| 電気代 | 使用時間比(20〜40%) |
| ガス代 | 基本的に按分しにくい(在宅調理が多い場合は10%程度) |
| 水道代 | 按分しにくい(5〜10%程度) |
電気代は業務時間に基づいて按分するケースが多いです。 ガスと水道は事業との関連性を説明しにくいため、控えめに設定するのが安全です。
取引先との関係構築にかかる費用です。
| 経費にできるもの | 具体例 |
|---|---|
| 取引先との飲食代 | 打ち合わせ時の食事、カフェ代 |
| 手土産・贈答品 | お歳暮、開業祝い |
| 慶弔費 | ご祝儀、香典(取引先に限る) |
飲食代は、「誰と」「何の目的で」を領収書の裏にメモしておくと、税務調査時に説明しやすくなります。 一人での食事はプライベートとみなされるため、経費にはなりません。
業務に関連する書籍や情報収集の費用です。
| 経費にできるもの | 具体例 |
|---|---|
| 専門書・ビジネス書 | プログラミング、デザイン、マーケティング関連書籍 |
| 新聞・雑誌 | 日経新聞、業界誌の定期購読 |
| 有料ニュースサービス | 電子版の購読料 |
| セミナー・研修費 | オンライン講座、カンファレンス参加費 |
小説や漫画は、ライターやレビュアーなど業務に直接関係する場合を除いて、経費としては認められません。
業務の一部を外部に委託した費用です。
| 経費にできるもの | 具体例 |
|---|---|
| デザイン制作費 | ロゴ作成、Webデザイン |
| ライティング費 | 記事の外注 |
| システム開発費 | アプリやWebサイトの開発委託 |
| 税理士・社労士への報酬 | 確定申告の代行、顧問契約 |
外注費と給与は税務上の扱いが異なるため、業務委託契約書を必ず取り交わしましょう。 契約書がないと、税務調査で「給与」とみなされる可能性があります。
自分のサービスや商品を宣伝するための費用です。
| 経費にできるもの | 具体例 |
|---|---|
| Web広告 | リスティング広告、SNS広告 |
| チラシ・パンフレット | 印刷代、デザイン費 |
| ポートフォリオサイト | 有料テーマ、制作費 |
金融機関やサービスの利用にかかる手数料です。
| 経費にできるもの | 具体例 |
|---|---|
| 振込手数料 | 銀行間の送金手数料 |
| クラウドソーシング手数料 | プラットフォーム利用料 |
| カード決済手数料 | 決済代行サービスの手数料 |
10万円以上の資産を耐用年数に応じて分割計上する費用です。
| 経費にできるもの | 耐用年数 |
|---|---|
| パソコン(10万円以上) | 4年 |
| カメラ | 5年 |
| 自動車(業務用) | 6年(普通車) |
| エアコン | 6年 |
減価償却は初年度に全額を経費にできないため、購入時期と金額によって節税効果が変わります。 詳しい計算方法は国税庁の「減価償却のあらまし」を参照してください。
事業に関係しない支出や、法律上経費として認められない項目を整理します。
| 経費にできないもの | 理由 |
|---|---|
| 所得税・住民税 | 税金の計算後に支払う税金のため経費にならない |
| 国民健康保険料・国民年金 | 経費ではなく「社会保険料控除」として所得控除で処理 |
| プライベートの食費 | 事業との関連性がない |
| 趣味の買い物 | 事業との関連性がない |
| 罰金・反則金 | 法律上、経費計上が認められていない |
| 借入金の元本返済 | 元本は経費にならない(利息部分のみ経費) |
| スーツ代(一般的な場合) | 業務専用と証明しにくいため判断が分かれる |
| 自宅の住宅ローン元本 | 元本は経費にならない(利息部分は家事按分で経費にできる) |
よく迷う項目として「スーツ代」がありますが、一般的なスーツは私用でも着られるため、経費としては認められにくいのが実情です。 一方、作業着や制服など業務専用であることが明らかな衣類は経費にできます。
自宅で仕事をするフリーランスが最も悩むのが「家事按分」です。
家事按分とは、プライベートと事業の両方で使う費用を、事業で使う割合だけ経費にする仕組みです。
| 按分基準 | 適用する費用 | 計算例 |
|---|---|---|
| 面積比 | 家賃、固定資産税 | 60平米中15平米が仕事部屋 → 25% |
| 時間比 | 電気代、通信費 | 1日16時間のうち8時間が業務 → 50% |
按分率に「正解」はありません。 大切なのは、「なぜその割合にしたか」を合理的に説明できることです。
税務調査では、按分の根拠を聞かれることがあります。 使用時間の記録や、作業部屋の写真などを残しておくと安心です。
詳しい確定申告の手続きについては「フリーランスの確定申告のやり方」を参照してください。
経費を正しく管理するために押さえておきたいルールを3つにまとめます。
確定申告の種類によって保存期間が異なります。
| 申告方法 | 保存期間 |
|---|---|
| 青色申告 | 7年間(一部5年) |
| 白色申告 | 5年間 |
2024年1月以降は電子帳簿保存法により、メールで受け取った請求書やPDFの領収書は電子データのまま保存する必要があります(国税庁:電子帳簿保存法)。
経費の記録は「後でまとめてやる」と漏れが発生しやすくなります。 会計ソフトを使えば、レシートを撮影するだけで自動仕訳してくれるため、日々の負担を減らせます。
経費の全体像を把握したら、次は会計ソフトを導入して記帳を始めましょう。 「フリーランスの会計ソフトおすすめ比較」で主要サービスを比較しています。
業種によって異なりますが、一般的には売上の30〜50%程度が目安です。 IT系のフリーランスは仕入れがないため30%前後、デザイナーやカメラマンなど機材が必要な職種は40〜50%になることもあります。 経費率が極端に高い場合は税務調査の対象になりやすいため、適切な範囲で計上しましょう。
一人での作業であっても、事業目的であればカフェ代は「雑費」や「会議費」として経費にできます。 ただし、毎日同じカフェで高額な利用をしている場合は「本当に業務目的か」を問われる可能性があります。 領収書にその日の作業内容をメモしておくと安心です。
開業届を出す前にかかった費用でも、「開業準備のための支出」であれば「開業費」として計上できます。 パソコンの購入費、名刺の印刷代、セミナー参加費などが該当します。 開業届の書き方については「フリーランスの開業届の書き方・提出方法」を参照してください。
家族との食事はプライベートな支出とみなされるため、経費にはできません。 ただし、家族が事業の取引先や従業員として業務に関与している場合は、打ち合わせ目的の食事として経費にできる場合もあります。
経費にできるもの・できないものの全体像を把握したら、次のステップに進みましょう。
登録は3分・完全無料