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住宅ローンの繰り上げ返済には期間短縮型と返済額軽減型の2種類があり、タイミングと金利によって効果が大きく変わります。住宅ローン控除との関係や手数料の目安もふまえ、損しない判断基準を整理します。
繰り上げ返済とは、毎月の返済とは別にまとまった金額を追加で返済することです。 追加で返済した金額はすべて元本に充てられるため、その分の利息が発生しなくなり、総返済額を減らせます。
繰り上げ返済には「期間短縮型」と「返済額軽減型」の2つのタイプがあります。 どちらを選ぶかで効果が変わるため、自分の状況に合ったタイプを選ぶことが大切です。
毎月の返済額はそのままで、返済期間を短くするタイプです。
元利均等返済の住宅ローンでは、返済の初期ほど利息の割合が大きくなっています。 期間短縮型で元本を減らすと、本来支払うはずだった将来の利息をまとめてカットできるため、利息の削減効果が大きいのが特徴です。
返済期間はそのままで、毎月の返済額を少なくするタイプです。
繰り上げ返済した時点で返済額が再計算され、翌月から月々の負担が軽くなります。 利息の削減効果は期間短縮型より小さくなりますが、家計の余裕をつくれる点がメリットです。
同じ金額を繰り上げ返済した場合、2つのタイプでどれだけ差が出るかを見てみましょう。
| 項目 | 期間短縮型 | 返済額軽減型 |
|---|---|---|
| 利息削減額 | 約73万円 | 約25万円 |
| 短縮期間 | 約2年5ヶ月 | なし |
| 月々の変化 | 変わらない | 約5,500円減 |
期間短縮型のほうが利息削減効果は約3倍大きくなります。 総返済額を最小化したいなら期間短縮型が有利です。
一方、返済額軽減型は月々の負担が軽くなるため、子どもの教育費や転職など支出増・収入減が見込まれる時期に向いています。
※ 上記は概算です。実際の効果は借入条件によって異なります。各金融機関のシミュレーションツールで試算することをおすすめします。
| 状況 | おすすめ |
|---|---|
| 定年前に完済したい | 期間短縮型 |
| 教育費が増える時期 | 返済額軽減型 |
| 家計に余裕がある | 期間短縮型 |
「利息を減らすなら期間短縮型、家計の安全を確保するなら返済額軽減型」と覚えておけば判断に迷いにくくなります。
住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)を受けている期間中に繰り上げ返済をすると、年末のローン残高が減り、控除額も小さくなります。 そのため「控除期間中は繰り上げ返済を待ったほうが得なのでは?」という疑問が生まれます。
2026年度の住宅ローン控除率は**年末残高の0.7%**です(2030年12月31日入居分まで適用)。
2026年3月時点の変動金利は0.5〜0.9%台と、控除率の0.7%をまたぐ水準です。 自分のローン金利が0.7%を上回っているかどうかで判断が分かれます。
繰り上げ返済で返済期間が10年を切ると住宅ローン控除の適用対象外になります。 期間短縮型で大幅に期間を縮める場合は、残りの返済期間が10年以上あるかを必ず確認してください。
金利タイプの違いについては、この記事の末尾「次にやること」から変動金利と固定金利の比較記事に進めます。
| ローン金利 | 控除期間中の対応 |
|---|---|
| 0.7%未満 | 控除を優先 |
| 0.7%〜1.0% | 個別に試算 |
| 1.0%超 | 繰り上げ優先 |
※ 住宅ローン控除は所得税・住民税から控除されるため、実際の控除額は納税額にも左右されます。詳しくは国税庁の公式ページをご確認ください。
繰り上げ返済には手数料がかかる場合があります。 手数料の有無や金額は金融機関によって大きく異なるため、事前に確認しておきましょう。
2026年3月時点では、インターネット経由の一部繰り上げ返済は無料としている金融機関がほとんどです。 窓口で手続きする場合は5,500〜33,000円程度の手数料がかかることがあります。
| 手続き方法 | 手数料の目安 |
|---|---|
| ネット経由 | 無料が主流 |
| 窓口・電話 | 5,500〜33,000円 |
住宅ローンを一括で完済する「全額繰り上げ返済」は、メガバンクでは5,500〜33,000円程度の手数料がかかるのが一般的です。
一方、ソニー銀行・SBI新生銀行・楽天銀行などのネット銀行では、全額繰り上げ返済もインターネット経由なら無料のところがあります。
金融機関によって、一度に繰り上げ返済できる最低金額が異なります。
少額からコツコツ繰り上げ返済したい場合は、最低金額の条件も比較ポイントになります。
※ 手数料や最低金額は変更される場合があります。最新の条件は各金融機関の公式サイトでご確認ください。
繰り上げ返済はタイミングによって効果が変わります。 「いつやるか」で利息の削減額が変わる理由と、最適なタイミングの考え方を整理します。
元利均等返済では、返済初期ほど利息の割合が高くなっています。 そのため、借入から早い時期に繰り上げ返済するほど、カットできる利息が多くなります。
同じ200万円を繰り上げ返済した場合の利息削減効果の目安は次のとおりです(金利1.0%・3,000万円・35年の場合)。
| 実施時期 | 利息削減効果 |
|---|---|
| 5年後 | 約73万円 |
| 15年後 | 約42万円 |
| 25年後 | 約16万円 |
※ 期間短縮型での概算です。
住宅ローン控除を受けている場合、繰り上げ返済は年明け(1月)に実行するのが基本です。
住宅ローン控除は「12月31日時点のローン残高」をもとに計算されます。 年末に繰り上げ返済をすると残高が減り、その年の控除額が小さくなります。 年明けに実行すれば、前年の控除額に影響しません。
ローン金利が0.7%未満の場合は、控除期間中に繰り上げ返済するメリットが小さく、控除期間が終わってからまとめて返済するほうが得になることがあります。
控除期間中は返済用の資金を貯蓄や資産運用に回し、控除終了後に繰り上げ返済する戦略も選択肢のひとつです。
繰り上げ返済は必ずしも正解ではありません。 以下のケースでは、繰り上げ返済を急がないほうが家計全体では有利になることがあります。
繰り上げ返済に資金を回しすぎて、手元の貯蓄が生活費6ヶ月分を下回るのは危険です。 病気・失業・急な出費に対応できなくなるリスクがあります。
一度繰り上げ返済した資金は戻ってきません。 「返済に使える余裕資金」と「手元に残すべき資金」を明確に分けてから実行しましょう。
前述のとおり、ローン金利が0.7%未満なら控除期間中は繰り上げ返済をせず、控除の恩恵を最大限に受けるほうが得になるケースがあります。
住宅ローンよりも金利の高いローン(カードローンや自動車ローンなど)がある場合は、そちらの返済を優先したほうが利息の総額は減ります。
住宅ローンの金利は一般的に1〜2%台ですが、カードローンは年15%前後になることもあります。 家計全体で見て、最も金利の高い借入から返済するのが合理的です。
多くの金融機関で回数制限はありません。 インターネット経由なら手数料も無料のケースがほとんどなので、ボーナスのたびに少額ずつ返済する方法も可能です。
ただし、金融機関によって最低繰り上げ返済額(1万円〜100万円など)が異なるため、事前に確認しておきましょう。
団体信用生命保険(団信)は住宅ローンの残高に連動する保険です。 繰り上げ返済でローン残高が減ると、万が一のときに保険でカバーされる金額も減ります。
団信を「大きな生命保険」として活用している場合は、繰り上げ返済の金額を慎重に判断しましょう。 年収別の借入額や返済計画については「年収別の住宅ローン目安 -->」も参考にしてください。
変動金利は今後の金利上昇リスクがあるため、繰り上げ返済で元本を減らしておくことで、金利が上がった際の利息増加を抑えられます。
変動金利を選んだ人は、繰り上げ返済を計画に織り込んでおくと安心です。
利息の計算上は、頭金を多く入れて借入額を減らすほうが総支払額は少なくなります。 ただし、住宅ローン控除は借入額が大きいほど控除額も大きくなるため、金利が低い時期はあえて多く借りて控除を受け、控除期間後に繰り上げ返済する方法もあります。
頭金の目安については「頭金の目安と準備方法 -->」をご確認ください。
※ 住宅ローンの金利・手数料・控除条件は金融機関や申込時期により異なります。最新の情報は各金融機関の公式サイトでご確認ください。
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